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リアリティのある産業

戦後、ものづくり産業を中核として経済発展を果たし、そして近年はICTによるシステム構築による合理化や理論だけで実体の見えない金融商品の開発や、過剰ともいえるサービスで付加価値を高めてきた日本の経済ですが、すでに完全にピークアウトしていると思います。

利用者や消費者の便利さ、管理の合理化を追求した結果、「人の手」が必要な仕事は減少し雇用が縮小しました。働きたいのに働けない人が増え、さらに豊かさを求める意欲も失い、いまのままで十分。これ以上のものは求めない。といった閉塞的な雰囲気があふれています。

先週、ニュースにとりあげられていた「コンプガチャ」。私はソーシャルゲームのことはわからないのですが、実体のないソーシャルゲームの世界でゲームを有利にすすめるアイテムを得るために有料の電子くじをひく。この射幸心をあおる電子くじの料金が高額となるので問題になっている。ということです。

実体のない世界に入り込んで、実体のないものに投資する。そこで得られるものは何なのでしょうか?自己満足?達成感?ゲームをしない人にとっては全く理解できない行為です。

ひとびとが実体のない世界に入り込み、実体のないものに投資する現状は、実体のあるものの価値が相対的に低下しているように思います。

たとえば、こういうゲームがあるかどうかわかりませんが、仮想のゲーム上で自分が暮らすとして、仮想世界で仕事をしてお金を稼ぎ衣食住を満足させるために買い物をするとしましょう。食べ物は仮想世界のスーパーで簡単に手に入ります。野菜にしてもお肉にしても実体がないから育てることをしなくても突如そこに現れるでしょう。

仮想世界の価値観がそのまま実社会、実体のある社会に持ち込まれたとしたら、実体世界はなんとも鈍くさく、効率が悪いイライラする世界なんだと思います。

実体のあるものは、なかなかコントロールがきかず思い通りになりません。この「思い通りにならない」ことに意味や価値を見出すことが必要だと思います。

「農業」は実体そのものであり、生育は遅く、天気に左右されやすい、生産性を高めることが難しく、思い通りにならない産業の代名詞です。経済成長を重んじていた時には「足手まとい」な産業であったでしょう。でも、それが実体であり、われわれの身体もまた実体です。カスミを食っては生きられません。

ピークアウトした世界では、一度、深呼吸してリアリティに回帰しなければならないと思います。それは決してひどく儲かる話ではありませんが、そうしないとみんな不幸になるように思います。

 


護送船団方式

かつての金融業界は「護送船団」といわれていました。護送船団方式だから金融機関は潰れない。これはバブル前の神話でした。ところがバブル後に金融機関の破綻が相次ぎました。これまでの制度が時代に合わなくなってきたのです。

護送船団とは戦争における戦術のことで、船団の中で最も速度の遅い船に速度を合わせて、全体が統制を確保しつつ進んでいくことをいいます。「これになぞらえて、日本の特定の業界において経営体力・競争力に最も欠ける事業者(企業)が落伍することなく存続していけるよう、行政官庁がその許認可権限などを駆使して業界全体をコントロールしていくこと。」です。(wikipedia)

Wikipediaでは、”日本の特定の業界”としていますが、金融業界だけでなく農業もある意味、護送船団方式ではないでしょうか。完全な競争環境に晒される必要はないと思いますが、現状維持は衰退を意味します。適度な競争環境によって良質なプレイヤーの育成を図らなければならいと思います。


ゴールデンウィークも終わって

ゴールデンウィーク最終日です。中には9連休という人もいるとか。連休は仕事でも思考でもひとつの区切りになりますから、年に3~4回はあった方が良いと思います。そんな休みはダラダラと仕事をしないで、遊ぶときは遊ぶ、仕事するときは仕事するとメリハリをつけないとせっかくの区切りがつかなくなってしまいます。

ゴールデンウィークは農家にとっては整地や植付けなど農作業が忙しくなるシーズンですから、農業コンサルタント私の仕事は少し暇になります。そんな時間を利用して本を読んだり、書き物をしたりしようとも思うのですが、家族も休みだし、結局、仕事への後ろ髪をひかれつつ区切りのつけれないゴールデンウィークを過ごしてしまうのです。

今年の北海道のゴールデンウィークは4月28日からの前半が快晴、5月3日からの後半が雨のお天気でした。この雨がしつこく降り続き、各地に長雨の被害が出ているようです。最近は天気も「適度な」ということがあまりなく、ゲリラ豪雨のように極端なケースが増えてきました。土壌管理でも気候の変動に影響を受けにくい「緩衝性の高い土づくり」というのが課題になってくるのでしょう。では、そのための土づくりはどのようにすればよいのか。圃場の土壌や地形などさまざまな要因を分析して計画的に実施し、定期的に見直しをするという方法しかありません。

そんな土づくりを学び、実践しようという取組みを十勝の若手農業者数名がはじめました。私も少しお手伝いをさせてもらっていますが、彼らがやがて経営を承継し、地域の産業としての農業を支えていくことに大いに期待したいと思います。

 


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Yoshihito Suzuki
株式会社リープス 代表取締役
技術士(農業部門) 鈴木 善人

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Yoshihito Suzuki : 今日はJA十勝清水で十勝若牛の生産者ミーティングでした。今夜の大ちゃんノリノリです。あ、いつものことか。
(Fri May 18, 2:02 pm).